💎アクセサリー作家の視点

【正直な疑問】レジン作家が考える、屋外マルシェでの「アクセサリーの品質」について



こんにちは、R工房です。

今回は、一人のアクセサリー作家として、屋外で開催されるイベントでいつも感じてきた「レジンアクセサリーの品質維持」についての正直な疑問と、それを通して私が作品に込める思いをお話ししたいと思います。


1. レジンアクセサリーの「苦手」な環境


 レジン(樹脂)という素材は、加工のしやすさと美しい透明感が魅力ですが、同時に非常にデリケートな性質を持っています。

プロとして扱う上で、特に注意が必要なのが以下の要素です。

紫外線(直射日光): 素材の黄変(黄色く変色すること)を急速に進めます。 

 高温多湿: 表面の微細なベタつき(加水分解による劣化)を引き起こしやすくなります。

 ホコリや風: 作品の表面に付着し、透明感や輝きを損なう原因になります。 

 これらの要素がすべて揃ってしまうのが、残念ながら「屋外のイベント会場」です。


 2. プロとして見た「劣化」のサイン


 屋外のマルシェを訪れた際、多くの作品が並んでいるのを目にします。

その中には、一見きれいに見えても、プロの目から見ると「すでにレジンが劣化を始めている」と感じる作品も少なくありませんでした。

 「べたつくまではいかないが、透明感や表面の硬さが本来の状態ではない」――これは、一度太陽光や高温にさらされたレジン作品によく見られる現象です。 

 作家仲間と話す中でも、「売れ残ってしまった作品を、次にまた屋外で並べることに抵抗がある」という声は少なくありません。これは、作品を単なる消耗品ではなく、長く愛される商品としてお客様にお届けしたいという思いがあるからです。


 3. 屋外販売で「大量に並べる」ことへの素朴な疑問 


集客や見栄えのために、屋外で大量のレジン作品を並べているブースをよく見かけます。

もちろんすべて売り切れば問題はないのですが、残った作品はまた次回の屋外販売へ…


 もちろん、作家さんそれぞれに工夫や対策をされていると思いますが、それらの作品が、お客様の手元に届いた後も品質を保ち続けられるのか、一人の作家として純粋な疑問を感じずにはいられません。 

 作家は、作品を販売した時点から、その作品の「未来の品質」にも責任を持つべきではないか、というのが私の考えです。


 4. 私が「屋内」を選ぶ理由 


私が、主に屋内のイベントや、徹底した紫外線対策が可能な環境での販売にこだわるのは、この疑問に対する私の「誠実な答え」です。

 これは他の方の販売方法を否定するものではありません。

しかし、私は「作品の劣化リスクを極限まで減らし、お客様には制作時と同じ最高の状態でお届けしたい」という強い思いを持っています。

 このこだわりが、お客様に安心と信頼を提供し、長く作品をご愛用いただくことに繋がると信じています。 


 🌟 最後に 私たちが作品に込めるのは、一瞬の可愛らしさだけでなく、「永く続く輝き」です。

 作品の裏側にある素材の特性や品質管理について知っていただくことで、あなたのアクセサリー選びが、より安心で楽しいものになれば幸いです。

 マルシェなどで、最高のコンディションの作品たちとお客様が出会えるのを心よりお待ちしております。

R工房

R 工房

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